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セールだったので購入してみた。

はじめに
今の時代はエミュレーター機となるとSteamDeckやROG allyといった有名所や、Miyoo MiniやRGB30といった低価格だけど評価の高い中華品、もしくはOdin2のような高品質帯と選択肢が多くなっています。

最初は私もPS2をメインに遊びたかったのでOdin2 Baseを購入しようかと考えていたのですが、やはり価格がネックになりかなり悩んでいました。
そんなときに「Pimax Portal Retro
」という聞いたこともない製品がセールを行っているという情報をX(Twitter)で見かけました。
見た感じスペックも悪くなさそうだったので、物は試しと購入することとしました。

購入したもの

・公式HP


・Amazon


スペック
公称スペックは下記の通りです。

CPU:Qualcomm Snapdragon XR2
GPU:Qualcomm Adreno 650
メモリ:8GB
ディスプレイ:LCD 2K、タッチパネル
ストレージ:128GB
バッテリー:3,960mAh (急速充電は非対応)

そこそこのCPU、GPU性能です。
おまけに液晶も120Hzまで対応しています。

公式HPで購入
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今回のセールは公式HPでのみ行っていたのでそこから注文してみました。
本体の値段は149ドル、
送料は無料で、そこに消費税が追加される感じです。
結局、合計金額は25179円でした。

無事に届いた
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待つこと2日、無事に届きました。
いくらなんでも早すぎない?と思う方が多いかと思いますし、自分自身もそう感じました。

これには実はカラクリがあって、私はてっきり海外から発送されると思っていましたが、実際は日本のAmazon倉庫から発送されていました。
Pimaxからのさっき発送したよっていうメールもアドレスを確認したらAmazonからでした。
まあ個人的にはこれは嬉しかったですね。
単純に早く着いたっていう喜びもありますし、なにより海外からだと関税の心配があるので余計な出費がかからずに良かったです。


外観
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それではまずは外観からチェックしていきます。
前面はSwitch風のレイアウトで、十字キーではなくボタンとなっています。
また画面には最初から保護シートが貼ってありました。

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裏面はボタン類は無く、ファンのみとなっています。
この網の部分から吸気して、上部から排気する仕組みです。

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上部は排気口とMicroSDカードスロットのみとなります。
Retroではない通常のPimax Portalはカメラがあるかと思いますが、こちらはありません。
RetroではVRモードを使用できないので、この点が差別化されているようです。

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下部はスピーカーが両サイドにあり、中央にType-Cコネクタが配置されています。

片手持ちは出来るのか
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結論から言うと、片手持ち出来ます。
以前のRetroではない通常のPimax Portalはコントローラーが磁石で固定されていたので、片手持ちだとコントローラーが自重で外れていたようですが、Retroはコントローラーの分割が出来ないように固定されているので片手持ちも可能です

それと音量ボタンも右下のFnキーと左上の音量マークがついたボタンを押すことで変更できるようになっています
通常のPimax Portalは出来なかったようなので一応記載しておきます。

Switchと比較
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Switch(液晶モデル)と比較すると大きさは若干小さいかなっていう程度の違いです。
重さもその分軽くなっています。
Switch:398g
Retro  :306g

動作確認(原神)
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まずはベンチマークとなっている原神をプレイしてみます。
そのままではコントローラーが割り振られていないので別途設定が必要ですが、デフォルト(中)設定では問題なくプレイできます。特段カクつきも感じられません。
そのまま高設定にしてみましたが、こちらはカクつきが顕著に発生しました。
なのである程度の設定であれば快適にプレイ出来るって感じですね。

動作確認(PS2エミュ)
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AetherSX2で手持ちのPS2ソフト(頭文字D)を試してみました。
こちらはレース中は常時45~60fpsが出ていました。
ただ、なぜかメニュー画面等の動いてない場面で30fpsまで下がる現象は発生しました。

その他のゲームもいくつか試してみましたが、私の所有しているソフトはどれも快適に動いてくれました。

動作確認(Steam Link)
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まず初めに
Steam Linkは母艦のマシンパワーを使用するものなので、Pimax Portal Retroのマシンパワーは関係ありません。
なので操作感のレビューとなりますが、まずVampire Survivorsは快適に動作しました。
ボタンの割り振りも事前には特に行いませんでしたが、そのまま操作できます。

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次にfallout76をプレイしてみましたが、こちらは元々キーマウで操作していたためか別途操作設定が必要でした。動作自体はこちらもVampire Survivors同様になめらかです。

総評

●良かった点
 ・スペックパワーで様々なエミュがある程度動く 
   →Switchエミュ(Android10用Yuzu)も動いた

 ・スペックの割に安かった(過去形)
   →関税や輸入消費税がかからなかったのもポイント高い
    日本の消費税はかかったけど

 ・ディスプレイが120Hzまで対応
   →でもバッテリーを考えると60Hz or 90Hz運用が妥当
   →60Hzはアップデートで削除された
   →90Hzは私の環境では画面のちらつきが発生

 ・本体が比較的軽い
   →寝ながらでも操作に支障がない

 ・最初からブートローダー解除済み
   →root化したければ有用(GSI、CFWはおそらく無理)

 ・Androidなのである程度のことはどうにかなる
   →でもWindowほどではない

 ・Wi-Fiの掴みが良い
   →当たり前ではあるが中華にしては良い方

 ・スリープ中に任意ボタンを押すことで復帰可能
   →電源ボタンでなくてもOK


●悪かった点
 ・ボタン操作メインの場合はナナメ入力がし辛い
   →レトロゲーム専門の方は辛いかも

 ・そもそもボタンの精度が良くない
   →押すたびに音がなる
    まだボタンが押され慣れてないからかも

 ・両方のスティックが初期状態だと入力誤差があった
   →キャリブレーションでほぼ治った
 
 ・購入当初は画面のちらつきが発生した
   →120Hzに変更したら直った

 ・バッテリー容量が少ない
   →スキマ時間にちょっと遊ぶ程度なら2日は持つ
    逆に普通の頻度で使うなら毎日充電が必須

 ・FANがMAXスピードだと当たり前だけどうるさい
   →ちなみに
通常使用でMAXになることはほぼない
   →Yuzuだとファンスピードが上がってうるさい

 ・Android10なので対応アプリが少なくなってきている
   →Switchエミュの本家YuzuはAndroid11から対応

 ・MicroSDカードの出し入れにSIMピンが必要
   →ちなみにピンは付属していない

 ・最初にユーザー登録が必要
   →信頼できたとしても一応中華サイトに変わりない

 ・あくまで中華端末なので不具合に遭遇する確率が高い
   →私の知識ではそもそも不具合なのか仕様なのかわからない


まとめ
ということでPimax Portal Retroの簡単なレビューとなります。
個人的にはエミュ目的の方で、Odin2が欲しいけど予算が…っていう方の選択肢にはなりうるかと思います。
対して、Android端末としてマルチに活用させたいっていう方は別の機種か、もしくは高スペックのタブレットにコントローラーでも付けたほうが良いかなという印象です。

個人的にはこのスペックの端末が149ドル程度なら買いだと思いますが、如何せん低用量のバッテリーとAndroid10という点はよく考えたほうがいいです。

これから
Retroid Pocket4も発売されるようですし、この界隈も盛り上がりそうですね